煮干しだしを取るためには、下処理をします。
下処理(頭とはらわたを取ること)をすることにより、煮干し特有の生臭さや苦みなどが軽減されるためです。
必ずしも必要な作業ではありません。
煮干し特有の臭いや苦みを好む人もいますし、味噌汁などの材料によっては、煮干しらしさが良い方向に作用することもあります。
あくまでも、好み次第ということになります。
だしを取ることはうま味を抽出すること
だしを取ることとは、うま味を取ることです。
煮干しに含まれる主なうま味成分は「イノシン酸誘導体」であり、イノシン酸誘導体を水にとけ込ませることが、煮干しだしを取るということになります。
しかし、煮干しに含まれているのはうま味ばかりではありません。
タンパク質も含まれていますし、いわゆるエキス分と呼ばれるような複数のアミノ酸や有機酸類も含まれています。
煮干しだしが「生臭い」「苦みがある」「雑味が強くて美味しくない」と感じられることがあるのは、うま味成分(イノシン酸誘導体)以外の成分が過剰に水に溶けだしてしまった結果です。
頭やはらわたが加わることで、さらに複雑化していきます。
臭みや苦みは頭とはらわたが原因?
煮干しだしに雑味が多いのは、ある程度、仕方がありません。
魚を一匹丸ごと使っているわけですので、かつお節や昆布のだしと比べれば、良くも悪くも野性味のある味になります。
そして、雑味を多く含むのが、頭とはらわた(内蔵)です。
煮干しだしは、頭とはらわたを取り除いたもの(下処理をしたもの)を使えば、不快感を感じるほどの雑味はでません。
ちょっとしたひと手間ですが、味には大きな差が生まれます。
まとめ
煮干しの下処理をする理由は、雑味を減らす為です。
必ずしも必要な作業ではありませんが、「生臭さや苦みが苦手」であったり「はじめて煮干しだしを取る場合」などには必要な作業になります。
基本的には、頭とはらわた(内蔵)の処理をすることをおすすめします。