パンの分類と種類。手作りしたいパンはどのジャンル?

パンの種類は多種多様です。

まずは、「パンとは何か?」という問題。
広義における学術上の定義としては「生地(穀物の粉と他の材料を混ぜ合わせたもの)を加熱してできた加工食品」ということになります。

しかし、日本国内での常識は違ってきます。
基本的に「パン=発酵パン」と考えられていますので、「主材料(小麦粉、水、塩、イースト)で生地をつくり、発酵させた後に加熱したもの」ということになります。

また、発酵パンにも数多くの種類があります。
「ハード(hard)とソフト(soft)」「リーン(lean)とリッチ(rich)」などの分類方法によって細分化されることになります。

以下、パンの分類を詳しく説明していきます。

無発酵パンと発酵パン

パンには、無発酵パンと発酵パンがあります。
前者にはチャパティーやタンナワーなどがあり、後者には(日本国内で食べられている)一般的なパンやナンなどが含まれます。

  • 無発酵パン
  • 発酵パン

「パン=発酵パン」ではありません。
日本国内においては「パン=発酵パン」となりますが、世界的にみれば無発酵パンを主食としている地域も少なくありません。

たとえば、トルティーヤは広義ではパンに分類されます。

パン作りの冷蔵庫発酵パン作りの低温発酵。冷蔵庫で発酵させることのメリット。

材料の違いによる分類

パンには、主材料と副材料があります。
主材料とは「小麦粉、水、塩、イースト」のことであり、副材料とは「砂糖、油脂、卵、乳製品など」のことです。

  • 主材料:小麦粉、水、塩、イースト
  • 副材料:砂糖、油脂、卵、乳製品など

主材料のみでつくられたパンを「リーンなパン」と呼び、主材料に対して多くの副材料を加えてつくられたパンを「リッチなパン」と呼びます。前者はフランスパン、後者を菓子パンとイメージしてもらえれば分かりやすいかと思います。

同じ発酵パンであっても、その特性は大きく異なります。

パン作りとバターパン作りにおけるバターの役割。油脂類の働きとは?

食感の違いによる分類

パンには、硬いパンと柔らかいパンがあります。
基本的にはリーンなパン(主材料のみでつくられたパン)ほどハードになり、リッチなパン(副材料を加えてつくられたパン)ほどソフトになります。

  • リーン:簡素で脂肪の少ないパン
  • リッチ:豊富でコクのあるパン
  • ハード:硬く風味の強いパン
  • ソフト:柔らかくふっくらしたパン

「ハードとリーン」「ソフトとリッチ」は相関します。
しかし、食パンは「リーン寄りのソフトなパン」ですし、クロワッサンは「リッチなハード寄りのパン」となります。

一概に、「リーン=ハード」「リッチ=ソフト」とは言えない部分があります。

また、食感は作り方によっても変化します。
ソフト系のパンは膨らませてボリュームを出す必要がありますのでよくこねますし、ハード系のパンは膨らませたくありませんので(あまり)こねません。

このことからも、初心者が手ごねにチャレンジする場合にはハード系のパンの方が楽です。

パン作りのこね方パン作りのこね方。リッチとリーンでのミキシングの違い。

まとめ

パンには、いくつかの分類方法があります。
大きくは「無発酵パン」と「発酵パン」であり、「リーン、リッチ」「ハード、ソフト」などの項目によって細分化されることになります。

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