中華鍋の使い始めには、手間がかかります。
それが「錆止め剤を焼き切る(空焼きする)こと」と「クズ野菜を炒めて油を馴染ませること」の2点です。
- 錆止め剤を焼き切る
- クズ野菜を炒める
難しいことではありません。
しかし、錆止め剤を焼き切る(空焼きする)際には「Siセンサーのないコンロ」が必要となりますので、中華鍋を購入する際には注意が必要です。
以下、詳細の説明です。
錆止め剤を焼き切る
中華鍋には、錆止め剤が塗られています。
錆止め剤は洗っても落ちませんので「火にかけて焼き切る(空焼きする)」ことは欠かすことのできない工程となります。
空焼きでは煙がでます。
煙がでなくなるまで焼き切ることがポイントとなりますので、Siセンサーのないコンロ(カセットコンロなど)も必要です。
- 換気扇の下や屋外で空焼きする
- 煙がでなくなるまで焼き切る
バーナー(トーチ)はおすすめしません。
ガスバーナーでも錆止め剤を焼き切ることは可能ですが、局所的に高温になってしまう恐れがあるため、1.2mm厚ほどの中華鍋にはおすすめできません。
最悪、変形してしまうこともあります。
クズ野菜を炒める
空焼きの後はクズ野菜を炒めます。
クズ野菜を炒めるのは、樹脂層を形成させるためです。
中華鍋の表面に樹脂層(重合した油)をつくりだすためには「油を劣化させる」必要がありますので、クズ野菜を炒めるのは理にかなった方法です。(関連記事:鉄フライパンでクズ野菜を炒める理由)
劣化しやすい油を塗って加熱することも効果的です。
たとえば亜麻仁油。
亜麻仁油は非常に劣化しやすい油であるため、通常の油(サラダ油など)よりも格段に早く表面の樹脂層をつくり出すことができます。
※通常はクズ野菜を炒めるだけでも十分です。使い続けていくうちに自然と樹脂層が形成されて使いやすい中華鍋になっていきますので、難しく考える必要はありません。
まとめ
中華鍋の使い始めには、2つの工程が欠かせません。
ひとつめが「錆止め剤を焼き切る(空焼きする)」こと、ふたつめが「クズ野菜を炒めて油を馴染ませる」ことです。
多少面倒な作業ではありますが、欠かすことのできない工程です。