緑茶の味に関わる成分。テアニン、カテキン、カフェイン。

緑茶の味は、3種類の成分で構成されています。
それが、うま味に関わる「アミノ酸」、渋味に関わる「カテキン(タンニン)」、苦味に関わる「カフェイン」の3成分です。

  • うま味:アミノ酸
  • 渋味:カテキン(タンニン)
  • 苦味:カフェイン

緑茶の種類によって、成分のバランスが異なります。
たとえば、玉露にはアミノ酸が豊富であるためにうま味を感じやすいという特徴がありますが、ほうじ茶ではアミノ酸が少ないために渋味を感じやすくなります。

また、抽出温度の違いも重要です。

以下、詳細を説明します。

うま味のアミノ酸(テアニン)

緑茶のうま味は、テアニンによるものです。

テアニンは、グルタミン酸の誘導体です。
グルタミン酸ほどの強いうま味はありませんが、うま味や(かすかな)甘味があることが特徴であり、玉露などに多く含まれています。

以下は、茶葉中のアミノ酸含有率です。

  • 玉露:4-6%
  • 煎茶:2-3%
  • 番茶:2-2.5%

テアニンは、日光が当たることでカテキンへと変化します。
そのため収穫前の一定期間に遮光される玉露などにはテアニンが多く、遮光されない煎茶や番茶では少なくなる傾向があります。

緑茶のリラックス効果は、テアニンによるものです。
テアニンを摂取することでα波が出現することが確認されており、ストレスの緩和やリラックス効果があるとされています。

渋味のカテキン(タンニン)

緑茶の渋味は、カテキンによるものです。
カテキンはタンニン(ポリフェノール)の一種であり、緑茶の渋味の他、苦味にも影響していると考えられています。

以下は、茶葉中のカテキン含有率です。

  • 玉露:9-10%
  • 煎茶:12-13%
  • 番茶:12.5-13.5%

茶カテキンには、主に6種類があります。
それぞれのカテキンには味の特徴に違いがありますが、基本的には「さわやかな渋味と苦味の後に、かすかな甘味」を感じられることが特徴です。

カテキンは、高温になるほど抽出されやすくなります。
そのため、うま味を楽しみたい玉露などは「低温」で抽出し、さわやかさを楽しみたい番茶などは「高温」で抽出されることになります。

苦味のカフェイン

緑茶の苦味は、カフェインによるものです。
カテキンにも苦味がありますが、カフェインの苦味は「軽さのある苦味(すぐに消える苦味)」であることが特徴です。

以下は、茶葉中のカフェイン含有率です。

  • 玉露:3-4%
  • 煎茶:2.5-3.5%
  • 番茶:2-2.5%

カフェインは、抽出温度が高いほど溶出しやすくなります。

カフェインには、覚醒作用があります。
そのため、覚醒作用を狙う場合には「高温抽出」、リラックス作用を狙う場合には「低温抽出」のように使い分けられます。

まとめ

緑茶の味に関わる主な成分は、3種類です。
うま味を有するアミノ酸、渋味を有するカテキン、苦味を有するカフェインによって、緑茶の味が形成されています。

また、これらのバランスは抽出方法によって変化します。

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