コーヒードリッパーの素材。陶器とプラスチックによる違い。

コーヒードリッパーには、素材による違いがあります。
一般的なドリッパーの素材は、「プラスチック(AS樹脂)」「陶器(もしくはセラミック)」でつくられています。

  • プラスチック(AS樹脂)
  • 陶器(もしくはセラミック)

両者には、大きな差があります。
一見すると「陶器の方が優れている」と思ってしまいがちですが、実際には両者共に異なるメリットとデメリットがあります。

以下、詳細を説明していきます。

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形状の違い(穴やリブなど)

形状が正確なのは、プラスチック製です。
陶器製ドリッパーの場合、ドリッパーの個体差が大きくなる傾向があり「穴の大きさが違う」「リブ(溝)の深さが違う」などの問題が生じやすくなります。

  • 穴の大きさ
  • リブの深さ

ドリッパーは繊細な器具です。
これらの違いを懸念して、陶器製のドリッパーを敬遠する人も少なくありません。

材質の違いによる温度管理

コーヒーの抽出には、温度の影響があります。
基本的に、高温で抽出するほど「苦味が強くなる」傾向があり、低温で抽出するほど「酸味が強くなる」傾向があります。

  • 高温:苦味が強くなる
  • 低温:酸味が強くなる

温度のバラツキをなくすために、ドリッパーは温められます。
しかし、プラスチック(AS樹脂)と陶器では、熱伝導率や熱容量に違いが生じますので一筋縄にはいきません。

熱伝導率の違い

まずは熱伝導率。

  • 熱伝導率λ(20℃)
    • AS樹脂:0.15から0.16【W/(m・K)】
    • 陶器:1.40【W/(m・K)】

※この値は参考値です。

熱伝導率の良さは、ムラのできにくさです。
プラスチック(AS樹脂)よりも陶器の方が「ムラのできにくい材質」であると判断できます。

比熱の違い

次に比熱。

  • 比熱C(20℃)
    • AS樹脂:1.34から1.42【kJ/(kg・K)】
    • 陶器:0.8【kJ/(kg・K)】

※この値は参考値です。

比熱は「材料の温度を上昇させるために必要なエネルギー量」ですので、プラスチックと比較すると陶器の方が「少ないエネルギーで温度を上昇させることができる」と判断できます。

熱容量の違い

陶器を温めるのには時間がかかります。

熱容量に大きさ差違があるためです。
熱容量は「素材(ドリッパー)に蓄えられる熱量」のことであり、「比熱×質量(重さ)」で導き出すことができます。

  • 密度ρ
    • AS樹脂:1075から1100【kg/m3
    • 陶器:2400【kg/m3

※この値は参考値です。

密度の高い陶器の場合、同じ形状のドリッパーであっても「質量が大きくなる(重くなる)」ことになりますので、結果として熱容量が大きくなり「(プラスチック製よりも)温めるのに時間がかかる」ことになります。

しかし、熱容量の大きさはメリットにもなります。
いったん温めてしまえば「なかなか冷えない」という特徴を持つことになりますので、(抽出時の)温度のバラツキは少なくなります。

まとめ

ドリッパーの素材には、一長一短があります。
プラスチックには「形状が正確で温まりやすい」という特徴がありますし、陶器には「温まりにくいが、いったん温めてしまえば温度が安定する」という特徴があります。

どちらを選ぶかは、好みの問題です。

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タベル

厨房料理人(プロ)ではありません。普通の台所に立つ台所料理人(自炊をしている人)です。調理や調理道具が好きで、多くの書籍を読みつつも試作や実験を繰り返しています。このブログは、料理に関する「コツ」のようなものを体系的にまとめるために運営しています。