包丁には、正しい持ち方(握り方)があります。
しかし、包丁には数多くの種類があります。
包丁の種類が変わると「包丁の目的」が違ってきますので、当然、持ち方にも多少の変化が生じることになります。
この記事では、基本の持ち方を紹介します。
一般家庭では牛刀(もしくは三徳)で多くの調理をこなしますので、「基本の持ち方」を知っておくことは無駄にはなりません。
きざみの持ち方
きざみの持ち方は、基本となる持ち方です。
親指と人差し指で、包丁の腹をつまみます。
腹とは「包丁の側面」のことであり、口金(柄と刀身の接合部分)に近い場所をつまむのが基本の位置となります。
残りの指は、柄(ハンドル)を巻き込むように軽く添えます。
最も多く使用される持ち方です。
力を入れて切る場合には、軽く添えるように握っていた柄をしっかり持つことで包丁がぶれないようにします。(関連記事:包丁の部位ごとの名称)
むき物の持ち方
むき物は、包丁を横にして使います。
基本の持ち方(きざみの持ち方)をベースとして、親指の位置を上下にずらすことで野菜や果物の皮を剥くことになります。
切っ先を使う場合の持ち方
切っ先を使う場合には、人差し指を峰に乗せます。
峰とは「包丁の背」のことであり、峰に人差し指を添えることで「包丁の先端まで神経が行き届く」ように作業することができます。
きざみの持ち方から、人差し指の位置だけを変えるイメージです。
この持ち方は、人差し指の前方が安定します。
このことからも、口金の位置に人差し指を乗せて「柔らかいもの(刺身など)を引き切りする」、小指を柄元にかけて「細かな作業をする」などの応用法があります。
前者は「刃渡りを長く使うため」であり、後者は「刃を短くして安定させるため」の持ち方です。
皮引き(皮すき)の持ち方
皮引きの持ち方は、(ある意味)特殊です。
刃(刃先)を外側に向け、親指は包丁の峰、人差し指は腹に添え、他の指は柄(ハンドル)を握るようにして持ちます。
魚の皮引きの他、(繊維の強い)ゴボウのささがきなどにも用いられる持ち方(握り方)です。
まとめ
包丁には、基本となる持ち方があります。
これらの持ち方は、包丁の種類(洋包丁や和包丁など)が違っても大きな違いはありませんので、覚えておくべき持ち方となります。