ご飯を冷蔵庫ではなく冷凍庫で保存する理由。澱粉の老化とは?

ご飯(炊いた米)は、冷凍で保存します。

冷蔵庫で保存されたご飯は、不味くなります。
これは「澱粉の老化(β化)」による影響であり、澱粉の老化は冷蔵庫の保存環境にて急速に進んでしまいます。

以下、詳細を説明します。

ご飯を炊くということ

ご飯を炊く意味は、米に含まれる澱粉を糊状にするためです。
澱粉は「60~65℃以上の温度」と「水のある状態」によって、粘りのある糊状となり、消化が良く(美味しく)食べられるようになります。

  • 60~65℃以上の温度
  • 水のある状態

この変化を糊化(α化)と呼びます。

米を炊く前に水を吸わせると、スムーズに糊化が進みます。
反対に、米粒の中心部まで水が浸透していないと「中心部の糊化(α化)が起こりにくくなる」ことから生煮えになります。

澱粉の老化(β化)

糊化した澱粉は、一定の条件下で老化(β化)します。
その条件こそが「2~3℃ほどの温度」と「30~60%ほどの水分量」となりますので、冷蔵庫は「澱粉を老化(β化)させやすい環境」であるといえます。

  • 温度:2~3℃
  • 水分量:30~60%

冷蔵庫では、澱粉が老化(β化)してしまいます。

澱粉の老化は、ご飯を不味くします。
老化(β化)とは「米の澱粉が生の状態に戻っていく」ことですので、「水を吸った生米」のような状態になり、食味は格段に落ちることになります。

澱粉の老化は、くい止めることができます。
主な方法としては「乾燥させる」「大量の砂糖を加える」「急速冷凍する」「水分量を極端に増やす」などがあります。

ご飯に使えるのは「急速冷凍する」ことです。

まとめ

ご飯の保存は、冷凍庫がおすすめです。
冷蔵庫では「澱粉の老化(β化)」が進んでしまいますので、食味が落ちることは避けられません。

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