甘味を立たせるためには、塩味を加えます。
強い甘味に少量の塩味を加えることがポイントであり、約0.5%ほどの塩味を加えることで甘味が引き立つことになります。
この塩味のことは、「かくし塩」と呼びます。
「スイカに塩をふる」「あんこに塩を加える」「甘酒に塩を加える」など、甘味を強くしつつ味全体を引き締めたい時に用いられるテクニックです。
以下、詳細を説明します。
味の対比効果
甘味にかくし塩を加えるのは、対比効果を狙ってのことです。
甘味に少量の塩分(約0.5%)が加わることで、「甘味を強く感じるようになる」「味全体が引き締まる」などのメリットを得られます。
- 甘味を強く感じるようになる
- 味全体が引き締まる
この効果は、「味の対比効果」と呼ばれます。
味の対比効果は、「甘味×塩味」だけではありません。
「うま味×塩味」でうま味が立つのも対比効果ですし、「苦味×酸味」で苦味が立つのも対比効果のひとつとなります。
その中でも、塩は対比効果を起こしやすい調味料です。
適切な塩分量
かくし塩は、微量であることがポイントです。
塩味を強くしすぎてしまうと「甘味を立たせる対比効果」ではなく、「甘味を抑える抑制効果」が優勢になってしまいます。
甘辛い味になってしまうと言うことです。
塩味は、0.5%前後が用いられます。
しかし、この0.5%というのは20%の甘味に対しての実験結果ですので、甘味の違いによって適切な塩味の割合も変化する可能性があります。
最終的には、自分の味覚を信用するしかありません。
まとめ
甘味に少量の塩味を加えると、甘味が立ちます。
この効果は「対比効果」と呼ばれ、「甘味が強くなる」という効果の他に「味が引き締まる」という効果も得られます。
スイカに塩をふるのは、理由があってのことなのです。