パン作りにおけるバターの役割。油脂類の働きとは?

パン作りとバター

パン作りでは、バターを加えることがあります。

バターを加えなくてもパンはつくれます。
しかし、バターには「特有の香味を持つ」「パン生地の伸展性を良くする」などの働きがありますのでリッチなパンには好んで使われます。

必ずしもバターである必要はありません。
バターの香味が作り手のイメージするパンに合わなければ、マーガリン、オリーブオイル、ショートニングなどの異なる油脂を使うこともあります。

また、当然ですが、油脂を加えずに作ることもあります。

バターによる香味

バターには、特有の香味があります。
パン生地にバターを加えますと、パンに対してバターの持つ特徴が直接反映されることになりますので、香味やコクを求める場合には用いられます。

しかし、必ずしも美味しくなるとは限りません。

バターには、強い個性があります。
バターの味や風味は個性が強い分だけ上手に扱わないと逆にマイナスになることも多く、他の材料との相性なども考慮しなければいけません。

そのため、バターの代りに牛乳やスキムミルクを用いることもあります。

また、バターには有塩と無塩があります。
小麦タンパク(グルテン)の性質は食塩の有無によって変化しますので、バターを食わる場合には有塩か無塩かの選択にも迫られることになります。

パン作りのバターは有塩か無塩か?パン作りには無塩バター? 有塩バターとの違い。

油脂による伸展性

油脂には、パン生地の伸展性を良くする働きがあります。

バターは、パン生地に練り込まれます。
パン生地にバターが練り込まれますと、油脂のもっている可塑性(物理的な力によって形が変わりやすくなる性質)によって伸展性が良くなります。

良く伸びて、よく膨らみやすくなるということです。

バターを練り込むと、膨らみやすくなります。
良く膨らむことでパンのボリュームが大きくなりますとオーブン内での火の通りも良くなりますので「ふっくらと香ばしいパン」を焼きたい場合には好まれます。

しかし、必ずしもバターである必要はありません。

パン生地の伸展性を良くするだけであれば油脂であれば良いわけですので、異なる香味を加えたければオリーブオイルなどを使うこともありますし、香味を加えたくないのであれば(無味無臭の油脂である)ショートニングを使うこともあります。

この辺は、イメージするパンに合わせて使い分けることになります。

まとめ

パン生地には、バターを練り込むことがあります。
バターを練り込むことによって「バター特有の香味やコクが加わる」「パン生地の伸展性が良くなり膨らみやすくなる」などのメリットが得られます。

しかし、必ずしもバターである必要はありません。
バターには特徴的な味や香りがありますので、イメージするパンに適さない場合には油脂を加えないこともありますし、異なる油脂を選ぶこともあります。

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