玉ねぎには、催涙物質が含まれています。
玉ねぎを切ることで細胞が押しつぶされ、催涙物質が空気中に揮発することで目の粘膜が刺激されます。
- 細胞がつぶれて催涙物質が揮発する
- 目の粘膜が刺激される
- 涙がでる
直接的な原因は、アリルプロピオンアルデヒドと呼ばれる成分です。
では、どうすればアリルプロピオンアルデヒドに目の粘膜を刺激されることなく調理を続けることができるのか……?
切り方に関するポイントは、4点となります。
催涙成分は水溶性
玉ねぎの催涙成分は、水溶性です。
催涙成分(アリルプロピオンアルデヒド)は水に容易に溶けますので、「濡れた状態で調理する」ことで、揮発するのを抑えることができます。
具体的には、「水につけながら皮をむく」「なるべく濡れた状態で切る」などです。
揮発性であるということは?
玉ねぎの催涙成分は、揮発性です。
揮発性であるということは、目の粘膜に届かなければ刺激されることはないということであり、風通しの良い場所での調理では刺激されにくくなります。
「換気をする」「サーキュレーター(もしくは扇風機)を使う」などです。
また、冷やすことも効果的です。
冷やすことは催涙成分の揮発量を抑えることにつながりますので、あらかじめ玉ねぎや調理器具を冷やすことで(多少の)違いがあるはずです。
「寒い季節には涙がでにくい」というわけです。
細胞内から揮発するということは?
玉ねぎは、切ることで催涙成分が揮発します。
切るということは細胞が壊されるということでもあり、細胞が壊されるのを最小限に抑えることで、催涙成分も揮発しにくくなります。
切れ味の良い包丁を使うことです。
包丁の善し悪しには、明確な違いがあります。
切れる包丁は「最小限の細胞を破壊して切断」していますが、切れない包丁は「細胞を押しつぶすようにして切断」しています。
この違いは、味にも大きな影響力があります。
熱に弱いという特徴
玉ねぎの催涙成分は、熱に弱いという特徴を持ちます。
つくる料理(レシピ)にもよりますが、加熱しても問題がないのであれば「ラップにくるんで電子レンジで加熱する」というのもひとつの手段です。
これに関しては、あまり現実的ではありませんね……。
まとめ
玉ねぎには、細胞内に催涙成分が含まれます。
催涙成分の主な特徴には「水溶性」「揮発性」「熱に弱い」などがあり、それらの特徴をカバーすることで催涙成分を抑えることにつながります。
切り方(環境や設備)によって、涙がでにくくなるというわけです。