キャベツの千切りは、水にさらします。
水は、冷水であることがポイントです。
千切り野菜を冷水にさらすことで、「歯切れ(食感)が良くなる」「風味が損なわれにくくなる」などのメリットが得られます。
千切り野菜の特徴は、歯切れのよさです。
しかし、千切りにした野菜は「切り口から水分が蒸発したり流れ出したりしてしまいます」ので、ひと手間を加えることで格段に美味しくなります。
以下、詳細を説明していきます。
千切り野菜の食感
千切り野菜は、水分を失いやすいものです。
キャベツなどの野菜は「90%以上(食品成分表によると92.7%)が水分」ですので、千切りにするとみるみるうちに瑞々しさを失っていきます。
また、その過程で歯切れの良さや風味も悪くなります。
美味しい千切り野菜には、食感が大切です。
どんなに美味しいはず野菜であっても千切りにした際の食感が悪ければ美味しくありませんし、水分量の少ない野菜は見た目も良くありません。
そこで、冷水にさらすことでシャキッとさせます。
冷水にさらす効果とは?
千切り野菜を冷水にさらすと、シャキッとします。
水にさらされた千切り野菜の細胞は膨らみます。
これは浸透圧の作用によるものであり、キャベツの水分と冷水の濃度の違いによって「冷水がキャベツの細胞内に入り込んでくる」ためです。
これによって、キャベツの細胞はパンパンに膨らみます。
千切り野菜の歯切れの良さは「細胞の緊張状態」に依存していますので、たった数分間さらしておくだけでも格段に美味しくなります。
栄養価は、さほど変わりません。
一般的な冷水にさらされる時間(2~3分ほど)であれば、細胞膜(半透膜)の作用によって水分の移動しか起こりませんので、栄養損失の心配はないのです。
ポイントは、冷水であることです。
千切り野菜をつける水温が高すぎると「細胞膜自体が水を吸ってゆるんでしまいます」ので、水につけても歯切れの良さは失われてしまいます。
冷水を使って細胞膜に張りを持たせることが大切です。
まとめ
千切り野菜は、冷水にさらします。
それによって、「歯切れ(食感)が良くなる」「風味が損なわれにくくなる」などのメリットが得られます。
キャベツに限らず、生食する千切り野菜全般に言えることです。
水にさらした野菜は、しっかりと水切りします。
ボウルとザルを使って水切りをしてもOKですが、水切り器を使用することで驚くほど簡単に水気を飛ばすことができます。
千切り野菜の頻度が高いのであれば、おすすめです。