ゆで卵は、レンジグッズでつくると簡単です。
通常、卵はレンジで加熱できません。
電子レンジには「内部の水分が先に温まる(内側から沸騰がはじまる)」という性質があるため、卵が爆発してしまうリスクがあるためです。
レンジグッズは、間接的に温めます。
卵をアルミ素材で覆うことでレンジのマイクロ波を防ぎ、水蒸気の熱によって卵を加熱する(ゆで卵をつくる)のがレンジグッズの仕組みです。
この方法だと爆発しませんし、安定して好みのゆで卵をつくることができます。
電子レンジで卵が爆発する理由
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卵を電子レンジで加熱すると、爆発します。
電子レンジは、マイクロ波で水分を加熱しています。
マイクロ波(極超短波)には「食品の表面から6~7cmのところまで到達して水分を加熱する」という性質があり、卵の内部で沸騰が起こります。
その結果、水蒸気が発生して爆発します。
また、卵料理とレンジの相性は良くありません。
電子レンジは「100℃以外での温度調節が原理的に困難」な調理器具ですので、卵料理のポイントである滑らかさが失われてしまうためです。
レンジを使う場合には、間接的に加熱する必要があります。
レンジグッズの仕組み
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ゆで卵のレンジグッズは、2段になっています。
下段が水を入れるスペース、上段がマイクロ波を遮断するスペースになっており、小型の蒸し器(スチーマー)のような構造です。
金属は、マイクロ波を通しません。
金属には分子がなく、原子のつながりの間を「マイナスの電気を帯びた電子が自由に飛び回っている」ため、マイクロ波が当たっても反射してしまいます。
このため、アルミ箔などで覆われた食材は温まりません。
ゆで卵のレンジグッズの場合、下段の水だけが温まります。
下段の水を沸騰させることにより、(マイクロ波が遮断されている)上段が水蒸気で満たされることで卵が加熱されます。
レンジグッズは、蒸してゆで卵をつくっているということです。
レンジグッズを使用するメリット
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レンジグッズのメリットは、再現性の高さにあります。
卵料理は、温度管理の難しい料理です。
卵白は約60~80℃で熱凝固し、卵黄は約65~75℃で熱凝固するため、加熱温度と時間が料理の仕上がりに大きな影響力を持つためです。
電子レンジであれば、加熱条件を一定にできます。
たとえば「600Wで6分加熱した後に、7分間の余熱で火を通す」といったことが簡単に管理できることが魅力です。
また、コンロを占領しません。
ゆで卵を作るには(一般的に)沸騰してから8~11分ほどの加熱時間を要しますので、忙しい時にゆで卵によってガスコンロがふさがるのはストレスです。
個人的には、意外と大きなメリットだと感じています。

まとめ
ゆで卵のレンジグッズは、とても便利です。
もちろん、ゆで卵は鍋や蒸し器でも作れますので「レンジグッズでなければいけない」ことはありませんが、個人的には便利な道具だと感じています。
ちなみに、曙産業の「レンジでらくチン☆ゆでたまご(2ヶ用)」を使っています。