土鍋や鋳物琺瑯で炊いたご飯が美味しい理由。アルミ鍋との違いとは?

土鍋は、ご飯を美味しく炊くことができます。

これには、土鍋の持つ特徴が関係しています。
土鍋には「熱伝導率が低い」「熱容量(蓄熱性)が高い」という特徴があり、これらの特徴こそが美味しいご飯を炊くために必要な条件なのです。

また、鋳物琺瑯も同様の特徴を持ちます。
どちらを選ぶかは好みの問題が大きくなりますが、いずれにしても「調理に時間がかかる」「重い」という特徴こそが美味しくご飯を炊ける鍋なのです。

以下、詳細の説明をしていきます。

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低い熱伝導率のメリットとは?

土鍋は、熱伝導率の低い鍋です。

熱伝導率が低いため、なかなか沸騰しません。
この「なかなか沸騰しない」ということがポイントであり、沸騰するまでの時間を伸ばすことで米粒を十分に膨潤させることができることになります。

一様に、米粒の芯まで煮えやすくなるのです。

  • 熱伝導率【W/(m・k)】
    • 陶器:1.40
    • 鋳鉄:48.00
    • アルミ:204.00

一方、アルミ鍋は熱伝導率の高いことが特徴です。
熱伝導率が高いことからも「すぐに沸騰します」が、急激に温度が上昇するために、米粒の表面だけが柔らかくなってしまうリスクがあります。

高い熱容量(蓄熱性)のメリット

土鍋は、熱容量の高い鍋です。

熱容量が高いため、なかなか冷めません。
冷めにくいということは「弱火にしても温度を維持できる」「周囲の温度(室温)に影響されにくい」ということであり、火加減が楽になります。

季節や火加減によるバラツキができにくいということです。

熱容量は、「比熱×密度」によって求められます。
すごく簡単に説明するとすれば「重い素材の鍋ほど熱容量が高い」ということになり、土鍋や鋳鉄鍋の熱容量が高いのは「重い鍋」であるためです。

  • 比熱【kJ/(kg・K)】
    • 陶器:0.80
    • 鋳鉄:0.461
    • アルミ:0.900
  • 密度【kg/m3
    • 陶器:2400
    • 鋳鉄:7280
    • アルミ:2700

一方、アルミ鍋は熱容量の低い鍋です。
「熱せられやすく冷めやすい」という特徴を持ちますので、鍋底は熱くても周囲は空気で冷やされてしまうことになります。

周囲の温度(室温)による影響を受けやすいのです。

土鍋や鋳物琺瑯の重い蓋の秘密とは?

土鍋や鋳物琺瑯鍋のふたは、重くしっかりしています。

重いふたは蒸気が逃げるのを防ぎます。
(はっきりと実感できるかどうかは微妙なところですが)内部圧力が高まるために(多少は)沸点も上がり、米粒の芯までムラなく加熱されることになります。

簡易的な圧力鍋のようなイメージです。

反対に、アルミ鍋の蓋は軽いものが一般的です。
用途が異なりますので、一概に「アルミ鍋は良くない」とは言えませんが、炊飯という目的に限って言えば「美味しく炊くのが難しい鍋」ということになります。

まとめ

土鍋や鋳物琺瑯鍋は、ご飯を美味しく炊けます。
その理由が「熱伝導率」「熱容量(蓄熱性)」「内部圧力」の3点であり、アルミ鍋(雪平鍋)などとは明確な違いがあります。

特に室温の低くなる季節には、大きな違いを感じられるはずです。

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タベル

厨房料理人(プロ)ではありません。普通の台所に立つ台所料理人(自炊をしている人)です。調理や調理道具が好きで、多くの書籍を読みつつも試作や実験を繰り返しています。このブログは、料理に関する「コツ」のようなものを体系的にまとめるために運営しています。