マヨネーズは、水中油滴型の乳化液です。
乳化液はエマルション(またはエマルジョン)とも呼ばれ、水性溶液に油滴を分散させてトロミをつけているのがマヨネーズの仕組みとなります。
基本的には、どんなオイルであってもマヨネーズをつくれます。
しかし、注意して欲しいのが未精製オイルです。
一般的なオリーブオイル(エクストラバージンオリーブオイル)の場合、比率が高すぎることで「分離しやすいマヨネーズ」になるリスクが高くなります。
以下、詳細の説明をしていきます。
マヨネーズ(乳化)の仕組み
マヨネーズは、水中油滴型の食品エマルションです。
水性溶液(水分)に油滴が分散しています。
しかし、普通に油滴を分散させただけでは「すぐに油滴が結合して分離してしまいます」ので、油滴が保持できるようにする必要があります。
その役割を担っているのが、卵黄に含まれる乳化剤成分です。
卵黄のレシチンには、乳化剤としての働きがあります。
レシチンには「頭部が水溶性」「尾部が疎水性」の特徴があり、尾部が油滴に溶けて頭部が油滴表面に突き出るような形をとり、油滴同士が反発しあうようになるためです。
このような分子は、界面活性分子とも呼ばれます。

オリーブオイルが分離の原因?
オリーブオイルでも、マヨネーズはつくれます。
しかし、エクストラバージンオリーブオイルの比率が高すぎると「数時間で分離してしまうリスクの高いマヨネーズ」になってしまいます。
乳化(エマルション)が不安定になるということです。
これには、油分子の分解物が関わっています。
未精製のオリーブオイルには「レシチンに似た構造を持つ分解物」が蓄積されているため、レシチンを押し出してマヨネーズを分離させてしまうことがあります。
そのため、マヨネーズにはピュアオリーブオイルが好まれます。
オイルが古いほど、分離しやすくなります。
古くて保存状態の悪いオイルでマヨネーズを作ると、分解物の蓄積量が増えているために乳化させたマヨネーズが不安定になります。
エクストラバージンオリーブオイルは、風味付け程度に使用することをおすすめします。

まとめ
オリーブオイルでマヨネーズを作ることは可能です。
しかし、未精製オイル(エクストラバージンオリーブオイル)の比率が高すぎる場合には「不安定なマヨネーズ」になってしまうリスクがあります。
そのため、基本的には「精製(ピュア)オイルを使うか?」「風味付け程度に加えるか?」のいずれかの方法で作られます。