鉄フライパンは、たわしで洗います。
ササラでも構いませんが、入手性の良さや管理の手間がかからないことからも、「たわしを使う方が多数派」であるはずです。
そこで問題となるのが、たわしの素材です。
たわしには、複数の素材があります。
素材によるたわしの特徴(落とせる汚れの特徴)には違いが生じることになりますので、たわしを購入する際には注意が必要です。
以下、詳しく説明していきます。
素材によるたわしの特徴は?
たわしの素材には、いくつかの種類があります。
同じように見えるたわしであっても、素材が違えば「落とせる(落としやすい)汚れ」にも違いが生じることになりますので注意が必要です。
一般的には、以下の2種類が候補に挙がります。
- 棕櫚たわし:腰で洗う
- パームたわし:点で洗う
棕櫚たわしは、しなやかさが特徴です。
「腰で洗う(柔軟性で洗う)こと」を得意としており、木製の調理器具(まな板や落とし蓋など)を洗うのに適しています。
一方パームたわしは、硬さが特徴です。
硬さを活かして「点で洗う」ことを得意としており、頑固な汚れを掻き出す(またはこすり取る)などの用途に適しています。
初期の鉄フライパンには、パームたわしがおすすめです。
初期の鉄フライパンに「パーム」をおすすめする理由
繰り返しになりますが、初期の鉄フライパンにはパームたわしがおすすめです。
鉄のフライパンは、焦げつきやすいものです。
慣れている方であれば「はじめから焦げ付かせずに使える」かもしれませんが、はじめての鉄のフライパンであれば、焦げ付かせてしまうことが多くなります。
その場合、硬さのあるたわしの方が向いています。
洗い残しがあると、フライパンに小さな穴が開きます。
これは「孔食(または隙間腐食)」が原因となっており、洗い残しに含まれる「陰イオン(CL–)」と鉄の「陽イオン(Fe2+)」が反応するために孔食が起こります。
基本的に、鉄のフライパンには洗剤を使いません。
洗剤を使わずに洗うからこそ「念入りに汚れを落としきる」ことがポイントとなりますので、柔らかい棕櫚たわしよりも硬いパームたわしの方が都合が良いのです。
こびり付かせてしまった鉄のフライパンは、とにかく念入りにこすり洗いをすることがポイントになります。
まとめ
鉄フライパンには、パームたわしをおすすめします。
パームたわしは「硬さ」が特徴の素材ですので、初期の焦げ付きやすい鉄のフライパンの掃除には向いています。
洗い残しがあると「孔食」が生じてしまうこともありますので、まずは「念入りに洗うこと」を心がけてください。
画像は、20cmのフライパンと2号のたわしです。
一般的なフライパンのサイズ(20-26cm)でしたら、たわしのサイズは2-3号がおすすめです。