【おすすめ】美味しい糠漬け(糠床)のポイント

糠床が膨らむ理由。ピリピリする糠漬けの原因は炭酸ガスのため?

糠床が膨らむのは、珍しいことではありません。

糠床には、複数種の微生物が生育しています。
主なものとしては「乳酸菌」や「産膜酵母」などがありますが、その中には「炭酸ガスを生成する微生物」も少なくありません。

炭酸ガスとは、二酸化炭素です。

炭酸ガスは、糠床が膨らむ原因になっています。
温度の上昇とともに微生物の働きが活発になりますので、夏などには「ふわふわしている(膨らんでいる)」と感じられても不思議ではありません。

以下、詳細の説明をしていきます。

糠床に生育している微生物とは?

糠床には、多くの微生物が成育しています。

糠床に生育する微生物は、熟成加減で異なります。
たとえば、作ったばかりの糠床には「乳酸球菌が多い」という特徴がありますし、熟成の進んでいる糠床には「乳酸桿菌や産膜酵母が多い」という特徴があります。

熟成が進むにつれて、以下のような構成になってきます。

  • 乳酸桿菌:ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ブレビスなど
  • 産膜酵母:ピキア・アノマラなど

しかし、微生物(細菌、カビ、酵母)は奥の深い世界です。
学術的には同じ名前に分類される微生物であっても、採取される場所によっては異なる性質を持つことも珍しくありません。

糠漬けが家庭の味だと言われるのには、微生物の多様性も関係しています。

また、組み合わせの問題もあります。
糠漬け(糠床)に関しては「レシピの再現」が難しく、「誰が作ったのか?」「どこで作ったのか?」などによっても味(風味)が変わってしまいます。

発酵の世界は、理解できないほどに複雑なのです。

炭酸ガスを生成する微生物とは?

糠床には、炭酸ガスを生成する微生物も生育しています。

たとえば、乳酸菌を例にしてみます。
乳酸菌が酸(乳酸)を生成するためには、「ホモ型乳酸発酵」と「ヘテロ型乳酸発酵」と呼ばれる2種類の生成様式があります。

前者は乳酸のみを生成し、後者はエタノールや二酸化炭素、酢酸なども生成します。

  • ホモ型乳酸発酵:乳酸
  • ヘテロ型乳酸発酵
    • タイプ1:乳酸+エタノール+二酸化炭素
    • タイプ2:乳酸+酢酸

乳酸菌がガスを生成することがあるのです。

ラブレ菌(ラクトバチルス・ブレビス)はヘテロ型です。
糠漬けが「ピリピリする」と感じられることがあるのは、ヘテロ型乳酸発酵や産膜酵母の働きによって「二酸化炭素(炭酸ガス)」が生成されているためなのです。

これらの微生物は炭酸ガスを生成しています。
糠床の内部で炭酸ガスを生成しているのですから、(発酵パンと同様に)糠床が「膨らむ」「ふわふわになる」としても不思議ではありません。

微生物が活発になるほど「膨らみやすい」というわけです。

まとめ

糠床は、膨らむことがあります。
これは、微生物の働きが活発になる「暖かい季節」に起こりやすい現象であり、主な要因は「ヘテロ型の乳酸菌」と「産膜酵母」の生成する炭酸ガスです。

特に問題にはなりません。
しかし、極端に膨らんでしまう場合には「微生物の働きを抑制させる」「乳酸菌と産膜酵母のバランスを(どちらかに)傾ける」などの処置が必要になることもあります。

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