小麦粉は、ふるいにかけてから使用します。
ふるいにかけるのには意味があります。
小麦粉をよくふるうことで、「異物の混入を防げる」「ダマになりにくくなる」「水分の吸収がスムーズになる」などのメリットがあるためです。
もちろん、ふるわない場合もあります。
しかし、小麦粉が主役になる料理(パンやお菓子など)の場合には、目の細かいふるいで「よくふるう」ことがポイントとなります。
以下、詳細の説明です。
小麦粉の異物混入とは?
小麦粉をふるう目的には、「異物の混入を防止すること」があります。
通常、異物の混入はまずありえません。
しかし、小麦粉は(片栗粉などと比べて)栄養が豊富であるため、「虫の混入(コクゾウムシなど)」のリスクがないわけでもありません。
異物混入に関しては、「もしも」のためです。
ダマを残してはいけない理由
小麦粉には、ダマができます。
ダマを放置したまま調理を続けてしまうと、生地のミキシング、生地の発酵、生地の焼成など、いずれの工程においても「ダマは残り続ける」ことになります。
最終的には、焼きあがったパンの中にまで残ります。
ダマを除去するには、ふるうのがいちばんです。
多くのダマはふるっている最中にくずれますし、くずれきれなかったダマも確実に除去することができます。
ちょっとしたひと手間ですが、欠かすことのできない工程です。
空気を抱き込ませることのメリット
保管されている小麦粉は、粉の粒子が詰まっています。
そのままでは「ダマができやすい」「水分が浸透しにくい」などのデメリットが生じますので、ふるうことになります。
空気を抱き込ませるようにすることがポイントです。
小麦粉の粒子間の隙間を開けてあげることにより「毛細管現象によって水分を吸収しやすくなる」ことになり、各材料とのなじみ(まとまり)が良くなります。
この点に関しては、料理の仕上がりに大きく影響します。
まとめ
小麦粉は、ふるいにかけてから使用します。
それによって、「ダマがなくなり、粉の粒子に空気を抱き込ませることができる」ことになりますので、料理の仕上がりは格段に良くなります。