シフォンケーキの失敗例として、「空洞ができてしまう」ことがあります。
シフォン生地は、穴の開きやすい生地です。
もちろん、丁寧に作業すれば大きな空洞ができてしまうことはありませんが、気を抜いていると「やってしまいがちな失敗例」であるとも言えます。
ポイントは3点です。
それが、生地の混ぜムラによる「メレンゲのかたまり」、卵白を泡立てすぎてしまったことによる「乾いた泡」、単純ミスである「気泡を消し忘れたこと」です。
以下、詳細の説明をしていきます。
卵黄生地とメレンゲの混ぜ方が原因?
シフォン生地は、「別立て法」でつくります。
シフォンケーキは「柔らかくふわふわしている食感」が特徴ですので、卵黄生地とメレンゲを分けて泡立てる別立て法が用いられます。
問題は、卵黄生地とメレンゲの混ぜ方です。
空洞ができてしまわないためには、2つのポイントがあります。
それが、「空気を抱き込まないように混ぜること」であり、「メレンゲが単体で残らないようにすること」です。
- 空気を抱き込まないように混ぜる
- メレンゲのかたまりが残らないように混ぜる
別立て法は、気泡をつぶさないように混ぜます。
しかし、あまりにも気泡がつぶれることを恐れてしまうと「空気を抱き込んでしまう」「混ぜムラができてしまう」ことになりますので注意が必要です。
空洞ができてしまう原因の多くは、混ぜ方によるものです。
メレンゲを泡立てすぎることによる「乾いた泡」とは?
メレンゲを泡立てすぎると、空洞ができやすくなります。
泡立てすぎたメレンゲは「乾いた泡」と呼ばれます。
乾いた泡の特徴としては、「もろく崩れやすい」「生地が浮きにくく焼き落ちしやすい」などがありますが、別立て法の場合には「混ざりにくくなる」という問題も生じます。
混ざりにくくなることによる空洞の仕組みは、前項の通りです。
- 粗い泡:透明感があり、流動性がある
- 濡れ泡:みずみずしく、先端が自然に垂れる
- 硬い泡:気泡がきめ細かく、先端が垂れない
- 乾いた泡:もろく崩れやすく、気泡膜に柔軟性がない
シフォンケーキには、濡れ泡(もしくは硬い泡)が用いられます。
濡れ泡なのか? 硬い泡なのか? に関しては好みが分かれますが、少なくとも「乾いた泡」まで行ってしまうと確実に泡立てすぎです。
単純に「気泡を消し忘れたこと」によるものかも?
シフォン生地は、型に入れてから気泡を消します。
「竹串で2周ほど回す」と書かれているはずです。
これは、生地の内側に残ってしまった大きな泡を消すために行われることであり、この工程を飛ばしてしまうと大きな空洞ができやすくなります。
この点に関しては、テクニックというよりは「うっかりミス」ですね。
まとめ
シフォンケーキの空洞は、混ぜ方によるものです。
「空気を抱き込まないように混ぜること」がポイントであり、メレンゲを泡立てすぎてしまうと混ざりにくくなってしまいますので注意が必要です。