酸っぱい糠漬けの原因。水っぽい糠床の酸味が強くなる理由。

糠床は、酸っぱくなることがあります。
酸っぱさの原因は「乳酸菌の生成する乳酸」であり、糠床内の乳酸菌が増えすぎる(または活動的になりすぎる)と酸味が強くなってしまいます。

適度な酸味は歓迎されるべきものです。
しかし、あまりにも酸味が強くなり「酸っぱい」と感じられるようになる場合には乳酸菌の生育を抑制する必要があり、そのままにしてしまうと糠床が腐ってしまう場合があります。

もっとも一般的な改善方法は、「卵殻(卵の殻)を入れる」ことです。

しかし、積極的にはおすすめしません。
確かに卵殻を入れれば(乳酸菌の生成する)乳酸を中和して酸っぱさを緩和できますが、それによって腐りやすい糠床になってしまうリスクもあります。

まずは、微生物のバランスを整えることをおすすめします。

糠床が酸っぱくなってしまう仕組み

糠床は、乳酸菌が増えすぎることで酸っぱくなります。

乳酸菌とは、(一定量以上の)乳酸を生成する微生物の総称です。
糠床の主役ともいえる乳酸菌ですが、あまりにも増えすぎてしまうと「酸敗」と呼ばれる典型的な糠床の劣化を引き起こします。

酸敗を引き起こす糠床の多くは、水分過多です。

乳酸菌は「空気(酸素)が苦手」です。
程良い水分量の糠床では異常繁殖することはありませんが、水っぽくなった糠床をそのままにしておくと異常繁殖してしまうことがあります。

酸敗は、小さな糠床で起こりやすい問題です。
糠床が小さいと、どうしても野菜から出る水分によって水分が多くなってしまいますので、足し糠などによって水分量を管理しなければいけない頻度が高くなります。

小さな糠床の管理は、手間がかかるのです。

乳酸菌の働きを抑制するためには?

酸敗(酸っぱすぎる糠床)の原因は、乳酸菌の異常繁殖です。

乳酸菌の働きを抑制するためには、いくつかの方法があります。
たとえば、酸っぱくなりすぎた糠床には「卵の殻を砕いて入れる」というのは、卵殻の主成分である炭酸カルシウムによって酸を中和するためです。

しかし、積極的にはおすすめしません。
卵殻を入れれば酸は中和されますが、同時に「pHが上がりすぎてしまう」「雑菌の混入原因になってしまう」などのリスクがあるためです。

卵殻を入れてしまうと、その後の管理が難しくなる可能性があります。

また、粉からしなどを加える方法もあります。
これは、粉からしの持つ「殺菌効果(抗菌性)」を利用して糠床に生育する微生物全体の活動量を抑制するための手段です。

気温が高すぎる時期などには効果的な手段であったりもします。

酸っぱさを緩和するおすすめの対処方法

おすすめは、足し糠をすることです。

糠床は、大きく「2種類の微生物」によって成り立っています。
それが、糠床の主役ともいえる「乳酸菌」と、アルコールによる香味を加えてくれる「産膜酵母」です。(※その他にも複数種類の微生物が生育しています)

これらの微生物は、異なる特徴を持ちます。

  • 乳酸:酸素が嫌い(嫌気性)
  • 産膜酵母:酸素が好き(好気性)

足し糠をすると、糠床内の空気層が増えます。
それによって「乳酸菌の繁殖が抑制される」「産膜酵母の繁殖が促進する」ことになりますので、結果として酸っぱさが和らぐことになります。

もちろん、卵殻を入れるような即効性はありません。
しかし、足し糠をする方法には卵殻を入れるようなデメリットがありませんので、自然に酸味を和らげたい場合にはおすすめです。

糠床は、微生物の集合体です。
生き物は「急激な環境の変化を嫌います」ので、長く糠床を管理していくためにも「足し糠によって酸味を和らげる方法」をおすすめします。

糠床に足し糠をする理由。新鮮な米糠は乳酸菌に欠かせない栄養。

まとめ

酸っぱい糠床の原因は、乳酸菌の異常繁殖です。
乳酸菌が増えすぎてしまう原因の多くは「糠床内の酸素不足(水分量の多すぎるぬか床)」ですので、まずは足し糠をして様子を見ることをおすすめします。

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