ハンバーグに入れる玉ねぎ。炒める理由と役割について。

ハンバーグには、炒めた玉ねぎを加えます。
もちろん「一般的なレシピでは」ということにはなりますが、多くのレシピには「刻んだ玉ねぎを炒めてから加える」と書かれているはずです。

玉ねぎには、肉の臭みを軽減させる効果があります。

しかし、必ず炒めなければいけません。
玉ねぎを炒めずに加えてしまいますと、「玉ねぎのにおいや食感が残る」「肉汁が流れ出てしまうリスクが高まる」などのデメリットが生じるためです。

飴色になるまで炒める必要はありませんが、軽くきつね色になるまで炒めることがセオリーとなります。

加熱不足による刺激臭

生の玉ねぎには、様々な揮発性香気成分が含まれています。

切れない包丁で玉ねぎを切ると涙が出ます。
その原因はタマネギに含まれる数種類の揮発性香気成分(ジサルファイドなど)であり、加熱が不十分だとそれらの刺激物質が残ってしまいます。

「加熱をするから大丈夫なのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、ハンバーグの内部温度はそれほど高いものではありません。
食肉は加熱しすぎることにより固くなってしまいますので、ハンバーグは「内部温度75℃前後」を目指して焼かれることが多くなります。

生の玉ねぎを加えてしまうと、強い香気成分が料理を台無しにしてしまうというわけです。

涙の出にくい玉ねぎの切り方。確実ではなくとも効果はある。肉の低温調理(真空調理法)による温度。リスクを減らすポイント。

生玉ねぎの強すぎる主張(食感)

生玉ねぎの食感が残ってしまうことも問題です。
ハンバーグの最終的な内部温度(約75℃)というのは「玉ねぎの食感を強くしてしまう温度帯」であるため、玉ねぎの食感が強く(固く)なります。

これには、ペクチンが関わっています。

植物の細胞は、ペクチンによってつながっています。
ペクチンには「加熱によって軟化する」という性質がありますが、加熱途中である「50~80℃では硬化する」という特徴も併せ持ちます。

ハンバーグの内部温度では、柔らかくなるどころか固くなる一方なのです。

じゃがいもの下ごしらえ。レンジ加熱で潰しやすくなる理由。

パン粉の効果が無効化する?

ハンバーグには、パン粉(もしくは相応の食材)が加えられます。
これは「食感をよくする」「うま味(油や肉汁など)を閉じ込める」などの理由から加えられており、パン粉の持つ保水性が利用されています。

しかし、生の玉ねぎを加えると、水分が過剰になります。
本来であれば肉の油や肉汁を吸水するはずだった容量が玉ねぎの水分によって使われてしまうことになりますので、パン粉を加える効果が半減してしまうことになります。

スカスカのハンバーグになってしまうのです。

食感は料理の味に大きな影響力を持ちます。
生の玉ねぎを加えてしまいますと「玉ねぎの食感が残る」「肉汁が流れ出してスカスカになる」ことになりますので、玉ねぎは必ず炒めてから加えることになります。

ハンバーグに加えるパン粉の役割。適度な脆さとジューシーさ。

まとめ

ハンバーグに加える玉ねぎは、必ず炒めてから加えます。
生の玉ねぎをそのまま加えてしまうと「玉ねぎの強い食感が残る」「玉ねぎの揮発性香気成分が残る」「肉汁が流れ出てスカスカになってしまう」などの問題が生じやすくなります。

ちょっとしたひと手間ですが、欠かすことのできない一手間でもあります。

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