水筒のコーヒーがまずい理由。原因は酸化ではなくステイリング。

水筒に入れたコーヒーは、まずくなります。

多くの人は、酸っぱくなると感じられるはずです。
しばしば「酸化(脂肪酸が空気酸化を受けること)」と誤解されがちですが、主な原因は「ステイリング(加水分解反応による酸性化)」です。

コーヒーの酸味は、2種類に分けて考えられます。
それが、好ましい酸味に用いられることの多い「酸味(acidity)」と、不快な酸味に用いられることの多い「酸っぱい(sour)」です。

水筒のコーヒーは、「酸っぱい(sour)」となりがちなのです。

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水筒のコーヒーが酸っぱくなる理由

水筒のコーヒーは、酸っぱくなります。
これはコーヒーを抽出した後の経時劣化が原因であり、ステイリング(ラクトン類が水分と反応して酸に変化すること)によるものです。

抽出されたコーヒーは、数十分で違いが分かるほどに劣化します。

焙煎された豆には、ラクトン類が含まれています。
ラクトン類(クロロゲン酸ラクトンやキナ酸ラクトン)は水分子に触れることで加水分解されてクロロゲン酸やキナ酸に戻ります。

そのためpHが低下し、「酸っぱくなる(sour)」ことになります。

保温されたコーヒーがまずくなるのと同じです。
コーヒーメーカーで保温されたコーヒーはしばしば「まずいコーヒー典型例」のように扱われますが、まずくなる原因の大部分はステイリングによるものです。

脂肪酸の酸化とは異なる理由

脂肪酸が酸化すると、pHが低下します。
しかし、脂肪酸の酸化には時間がかかるため、水筒のコーヒーがまずくなる理由(酸っぱくなる理由)とは考えられていません。

事実、酸敗臭(ランシッド)は感じられないはずです。
もし水筒のコーヒーに酸敗臭を感じられるのであれば、「水筒に入れたから酸化したのではなく、酸化してしまったコーヒー豆を使っている可能性」を疑ってみるべきです。

酸化に対してナーバスになる必要はありません。
酸化は他の劣化原因よりも時間のかかる反応ですので、酸化を感じられる頃には確実に「美味しくないコーヒー」になっているはずです。

酸敗臭が感じられるのであれば、コーヒー豆の保存方法を見直すことが先決です。(関連記事:コーヒー豆の保管方法

まとめ

水筒のコーヒーがまずくなるのは、当然の結果です。
抽出後のコーヒーは、数十分ほどで違いを感じられるほどの経時劣化(ステイリング)が起こりますので、その辺を割り切って楽しむことがポイントになります。

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タベル

厨房料理人(プロ)ではありません。普通の台所に立つ台所料理人(自炊をしている人)です。調理や調理道具が好きで、多くの書籍を読みつつも試作や実験を繰り返しています。このブログは、料理に関する「コツ」のようなものを体系的にまとめるために運営しています。