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肉を柔らかくする方法。ポイントとなる3種類のタンパク質。

肉を柔らかくするには、いくつかの方法があります。

手段を整理しておくことがポイントです。
肉を柔らかくするには、「物理的に柔らかくする方法」と「化学的に柔らかくする方法」があり、肉が固くなってしまう原因を知ることが先決であるためです。

  • 物理的:繊維を断ち切るなど
  • 化学的:pHの調節や酵素の働きを利用するなど

食肉は、3種類のタンパク質から構成されています。
それが、筋繊維とも呼ばれる「筋原線維タンパク質」、コラーゲン繊維に代表される「肉基質タンパク質」、色素タンパク質や酵素などを含む「筋形質タンパク質」です。

「どのように調理するか?」によって、肉の固さが変わります。

繊維を断ち切るように切る

肉は、繊維を断ち切るように切り分けます。

食肉を観察してみると、筋肉の繊維が確認できます。
長くてかたい繊維は、そのままだと「かみ切りにくかったり口の中に残ったりします」ので、繊維を断ち切るように切り分けることによって繊維を短くしておくわけです。(関連記事:筋切りする理由

特に、豚肉には注意が必要です。
豚肉は他の肉と比べて「縮みやすい」という特徴を持ちますので、切り分けた後に「たたいて繊維を潰しておく」という行程が必要となる場合があります。

また、赤身と脂身の境目にある筋を切っておくのも、同様の理由からです。

火を通し過ぎないこと

火を通し過ぎると、固くなります。

肉を焼くことは、タンパク質を変性させることです。
通常、タンパク質は規則正しい立体構造をしていますが、熱を加えることによってこの構造は崩壊して「タンパク質の会合(寄り集まること)」が起こります。

この変性の程度が大きいほど、固くなり、水分を失います。

肉は、75℃ほどで火が通ります。
タンパク質の種類による誤差はありますが、平均すると60℃くらいから固まりはじめて75℃に達する頃には十分に火が通っています。(関連記事:肉の低温調理

それ以上の加熱は、肉が固くなり水分を失うだけです。

マリナードすることによるpHの変化

肉は、マリネすることで柔らかくなります。

マリナードは、pH3.7程度の酸性です。
肉には、pH5以下になると「繊維と繊維の間が押し広げられて保水性が高まる」という特徴があり、締まっていた肉が緩むことになります。

また、タンパク質分解酵素にも影響を与えます。
肉に含まれているタンパク質分解酵素(酸性プロテアーゼ)には「pH3~4付近で活発になる」という特徴があるためです。

これによって、「筋原線維タンパク質が分解される」「コラーゲンが膨潤してゼラチン化が速まる」などの効果が得られます。

果物に含まれるタンパク質分解酵素

ある種の果物には、タンパク質分解酵素が含まれています。
一般的には、パイナップル、パパイヤ、イチジク、キウイ、メロン、西洋なしなどが用いられ、その他にはマンゴーなどにも含まれています。

タンパク質分解酵素は、その名の通りタンパク質を分解します。

肉が固くなる原因は、タンパク質の熱変性です。
しかし、あらかじめタンパク質が分解されている肉を加熱すると、タンパク質の固まり方が緩やかにしか起こらなくなるために柔らかい仕上がりになります。

注意点としては、生の果物を使うことです。
タンパク質分解酵素は37℃前後で最も活性化し、75℃以上になると酵素のタンパク質が変性してしまうために活性を失ってしまいます。

このため、加熱前に漬け込んでおくことがポイントとなります。

長時間もしくは圧力をかけて煮込む

長時間煮込むことで、肉基質タンパク質が柔らかくなります。

肉基質タンパク質とは、筋と呼ばれている部位です。
肉基質タンパク質のひとつであるコラーゲン(コラーゲン繊維)は、70℃付近になると「溶けてゼラチン化する」という特徴を持ちますので、ゼリー状に柔らかくなります。

スジ肉を想像してみてください。
普通に加熱しただけでは固くて食べられないスジ肉は、長時間(もしくは圧力をかけて)煮込むことによって簡単に崩れるようになりますよね?(関連記事:圧力鍋の温度

ただし、長時間の加熱によって筋原線維タンパク質はパサパサになります。
しかし、肉基質タンパク質がゼラチン化することでジューシーに感じられますので、筋原線維タンパク質のパサパサ感をカバーするような形となります。

まとめ

肉を柔らかくするには、いくつかの方法があります。
主なものには「(物理的に)繊維を断ち切るような切り方」や「(科学的に)繊維を緩ませたり溶かしたりする方法」などがあります。

調理に見合った方法を試してみてください。

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