オーブンを使ったプリンの作り方。基本となる簡単なレシピ。

オーブンを使ったプリンのつくり方を説明します。

プリンは、簡単なデザートです。
卵、牛乳、砂糖の3点でつくることができますし、プリンのつくり方(卵の熱変性の条件)を覚えてしまえば玉子豆腐や茶碗蒸しへの応用も可能です。

まずは、シンプルなレシピでつくってみることをおすすめします。

今回使用するのはオーブンです。
一見して「蒸し器よりもオーブンの方が難しい」と思われるかもしれませんが、蒸し器は温度管理がむずかしくなりますので、オーブンの方が格段に簡単なつくり方となります。

はじめてであれば、まずはオーブンでつくってみることです。

基本の材料

基本的な材料を説明します。
プリンづくりには、卵、牛乳、砂糖の3点が用いられます。バニラビーンズに関しては好みとなりますが、はじめは必要ないかと思います。

以下は、100cc前後のプリン型×4での分量です。

  • カラメルソース
    • 砂糖:大さじ3
    • 水:大さじ1/2
    • お湯:大さじ1

カラメルソースの作り方は、以下のリンクをご覧ください。
今回は上白糖を使用していますが、上白糖特有の「よく言えばコク」「悪く言えばしつこさ」が苦手であればグラニュー糖を使用してください。

プリンのカラメルソース。作り方と色や固さの目安は?
  • プリン液
    • 卵:2個
    • 砂糖:大さじ4
    • 牛乳:カップ1(200ml)

卵はM玉(可食部50g前後)を想定しています。

今回紹介するのは、シンプルなレシピです。
ミルク感を強くしたければ「砂糖を大さじ1に減らしてコンデンスミルク50gを加える」などの応用が利きますので、慣れてきたら試してみてください。

大人であれば、ラム酒を加えるのもアリです。

プリンの作り方

オーブンは160℃30分に予熱しておきます。
プリン液づくりはさほど時間のかかるものではありませんので、(季節にもよりますが)カラメルソースを作り終えた後くらいに予熱しておくことをおすすめします。

以下、具体的なつくり方の詳細です。

手順1
プリン型にカラメルを流し入れる

プリン型にカラメルを流し込んでおきます。プリン型はバットにのせ、ふきん(または晒など)を敷いた上に乗せておくことがポイントです。布巾を敷いておくことによって、プリンが直焼きになってしまうことを防ぐことができます。

手順2
卵と砂糖を混ぜる

ボウルに卵と砂糖を入れ、丁寧に混ぜます。砂糖に関しては、多少の溶け残りは許容されます。泡立てないように混ぜることもポイントであり、泡立ててしまうと「す(気泡)が入る原因」になってしまいます。

手順3
軽く温めた牛乳を加える

小さな泡が出るくらいまで温めた牛乳を加えて混ぜます。牛乳を温めておくことによって溶け込んでいた気体(溶存気体)を追い出すことができ、す(気泡)ができにくくなります。なお、バニラビーンズを加える場合にはここで加えて牛乳に香りを移しておきます。

手順4
濾してからプリン型へ流し入れる

プリン液は、ストレーナーなどで濾してカラザなどの不純物を取り除きます。勢いよく濾してしまうと気泡の原因になりますので、優しく濾すことがポイントです。濾しましたら、優しくプリン型へ流し入れておきます。

手順5
バットにお湯を入れて蒸し焼きにする

バットにのせたプリン型に対して、1/3~1/2程度まで70℃前後のお湯を注ぎます。水でも熱湯でも構いませんが、水の場合は「固まるまでに時間がかかる」こととなり、熱湯の場合は「熱湯を注いだ部分に気泡ができやすくなる」ことになります。

手順6
固まったら粗熱をとり冷蔵庫に入れる

約30分で固まります。しかし、オーブンには機種によるクセがありますので、20分を過ぎたあたりから「軽く揺らしてみる」などして固まり具合を確認することがポイントです。(※表面の外側は揺れず中心部が軽く揺れる程度まで固まれば、あとは余熱によって固まります)

手順7
十分に冷えてから型から外す

十分に冷えましたら、プリン型から外します。型から外す方法にはいくつかありますが、ティースプーンなどで周りを押し込むようにしてから、ひっくり返すようにお皿に押し付けて左右に振ると取り出しやすいかと思います。

プリンの出来栄えは、温度と時間に左右されます。
気に入らない場合にはついついレシピを変えたくなってしまうものですが、テクスチャー(滑らかさなど)の大部分は加熱条件による問題です。

まずは、火の入り具合を確認することが先決です。

MEMO
画像は160℃23分で加熱しています(※動画は160℃30分です)。23分だと「(当日に食べると)ギリギリ自立できている感じ」「(翌日以降に食べると)ねっとり軟らかいプリンになる感じ」ですので、(オーブンのクセの問題もありますが)当日に食べる場合には160℃25~30分を基準とすることをおすすめします。

バットに布巾を敷く理由

バットとプリン型の間には、布巾などを挟みます。

プリンづくりは、温度管理がポイントとなります。
バットの上に直接プリン型をのせてしまうと(熱伝導率の良さにより)直火焼のようになってしまいますので、食感が悪くなります。

おすすめは、晒(さらし)です。
晒(木綿布)には安くて乾燥しやすいというメリットがありますので、プリンづくりに限らず料理をする上で役立つアイテムです。

なければ、キッチンペーパーなどでも代用できます。

晒(さらし)が料理に適している理由。使い勝手の良い木綿布。

牛乳を軽く温める理由

プリン液の牛乳は、軽く温めておきます。

液体には、溶存気体が含まれています。
身近なところでは一番風呂に入った時に「体につく気泡の正体こそが溶存気体」であり、軽く温めておくことにより溶存気体による“す(気泡)”を防ぐことができます。

ホットミルク程度に温めておけばOKです。
温め過ぎてしまうと牛乳に含まれるタンパク質が熱変性してしまいますので、くれぐれも温め過ぎには注意してください。

面倒であれば温めなくてもOKですが、強化ガラスのメジャーカップなどをお持ちであれば「電子レンジのホットミルクモード」で手間をかけることなく温めることができます。

牛乳に膜が張る仕組みと名前。膜の成分と温度について。

バットにお湯を注ぐ理由

プリンは、蒸し焼きにすることがポイントです。

バットにお湯を張ると、蒸し焼きになります。
蒸し焼きにすることにより「プリン液の温度が上がりすぎない」「蒸気によりムラなく加熱されやすくなる」などのメリットが得られます。

理想は70℃前後のお湯です。
温度管理が面倒であれば熱湯でも構いませんが、プリン液が95℃を超えてしまうと大きな気泡ができてしまいますので、完璧を目指すのであればお湯の温度にも気を配る必要があります。

プリンを湯煎する理由。オーブンの天板にお湯を入れる理由は?

オーブンのプリンが失敗しにくい理由

オーブンは、温度管理が楽です。

美味しいプリンには、理想的な温度条件があります。
プリンが固まるのには卵に含まれるタンパク質の熱変性が利用されていますが、滑らかなプリンを作るためには「90℃前後で加熱すること」が理想だとされています。

その点、オーブンであれば温度を一定にすることができます。

蒸し器の難しさは、温度管理の難しさにあります。
蒸し器の場合、弱火にして蓋をずらすことによって内部温度を90℃前後に安定させるわけですが、温度計を利用しなければ難しい側面があります。

オーブンでつくるプリンが(比較的)簡単なのは、温度管理が楽であるためなのです。

プリンが固まらない理由。オーブンや湯煎での失敗原因は?プリンに「す(気泡)」が入る理由。プリン液と温度のコツ。

まとめ

基本のプリンは、オーブンでつくります。
もちろん、蒸し器でも作れないわけではありませんが、「オーブンよりも難易度が高くなる」ことになりますので、まずはオーブンでつくることをおすすめします。

プリンの出来栄えは、温度に影響されます。
同じレシピであっても「温度」と「加熱時間」が異なることで出来栄えが大きく変化してしまいますので、オーブンのクセをつかんでおくこともポイントとなります。

まずは試してみることをおすすめします。

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