コーヒープレスの使い方を説明します。
コーヒープレスは、好みの分かれる抽出器具です。
ドリップコーヒーよりも「香味豊かなコーヒー」が抽出できる一方、雑味や濁りが出やすいことが万人受けはしにくい一因となっています。
イタリア発祥の器具ですが、フランスでの大流行をきっかけとして「フレンチプレス」とも呼ばれています。
近年、コーヒープレスの人気が高まっています。
コーヒープレスは豆の特徴をアピールしやすい抽出法であるため、スペシャリティコーヒーの人気と共に見直されつつある抽出器具なのです。
コーヒープレスの抽出条件
コーヒープレスの抽出条件は、以下の通りです。
- 焙煎度:深煎り
- メッシュ:中粗挽き~粗挽き
- 分量:150ccに10g(300ccに15g)
- 湯温:沸騰直後(熱湯)
コーヒープレスの条件は、確立されていません。
たとえば、味を軽くしたければ「メッシュを粗くする、分量を減らす、温度を下げる、時間を短くする」などが効果的ですし、味を重くしたければ逆のことをします。
また、焙煎度に関しても一つの提案にすぎません。
深煎りと書いたのは「深煎りで入れられることが多い」という意味であり、コーヒー通の人の中には「浅煎りじゃなければダメだ」という人もいます。
柔軟に考えてください。
一度お気に入りの条件を確立してしまえば「同じ味をつくりやすい」ことが強みの抽出器具ですので、長く使い続けられるはずです。
コーヒープレスの使い方
コーヒープレスの使い方は、至ってシンプルです。
ポットの中に粉を入れ、熱湯を注いだら蓋をして、時間になったらプランジャーをゆっくり押し下げてカップに注ぐ。
基本的にはこれだけです。
しかし、それだけでは面白くありません。
今回は、もう少し複雑で面白みのある抽出方法を説明していきます。
- ポットにコーヒー粉を入れてならす。
- 規定量の半分まで湯を注ぎ、同時にタイマーをスタートさせる。
- 30秒ほど蒸らす。(泡、粉、液体が3層に分かれる)
- 「の」の字を書くように規定量まで湯を注ぐ。
- プランジャーを上げた状態で蓋をする。
- タイマーが鳴ったらブランジャーをゆっくり下げて完成。
タイマーは、2~4分が目安です。
①から③の工程



④から⑥の工程



コーヒープレスの使い方に、正解はありません。
ドリップコーヒー以上に「コーヒー豆の品質が味を左右してしまう抽出法」となりますので、セオリー通りにはいかないのです。
条件を変えながら理想的な条件を探っていくしかありません。
まとめ
コーヒープレスは、面白い抽出器具です。
しかし、「誤魔化しのきかない抽出方法」でもありますので、コーヒー豆の品質がそのまま味に反映されてしまうことになります。
そのような理由からも、「使う人を選ぶ抽出器具」と言えるのかもしれません。